2007年07月14日

公職選挙法とインターネットに関するメモ

Q.インターネットを使って選挙運動はできるの?
A.できません。

公職選挙法では、「文書図画による選挙運動」は法律で認められた手段(選挙用ポスターや葉書など)以外は一切使用できないと包括的に規制されています。
パソコンのディスプレーに表示される文字等は、公職選挙法に規定する「文書または図画」に該当すると解されているため、選挙運動に使用することはできないことになっています。

Q.政治活動はできるの?
A.選挙運動にわたらない、純粋な政治活動としてならできます。
インターネットを使用して選挙運動を行うことは、上記のとおり禁止されますが、選挙運動にわたらない純粋な政治活動として使用することは基本的に規制されませんので、立候補予定者や政党などがホームページを開設し、選挙運動性のない政見などをそのホームページに載せることは可能です。


選挙運動性のない政見?選挙を前提としない政見というものが存在するのかどうか。

そもそも政治活動と選挙運動の違いは何なんだ?
投票依頼と政見を述べることは別なわけ?何を基準に投票が行われるのが前提なんだ?

ただ、たとえそのような純粋な政治活動用の文書図画であっても、現職の政治家や立候補予定者および後援団体の政治活動のために「掲示」するものについては、公職選挙法の規制を受けます。
※この「掲示」とは、画面に表示された内容を一定の場所に掲げて不特定の人に見えるようにすること等をいいます。 
なお、純粋な政治活動として使用するホームページであっても、選挙運動期間中に開設または書き換えすることは、選挙運動の禁止を免れる目的と認められる場合には公職選挙法第146条違反となります。
 また、そのように認められない場合であっても、政党その他の政治活動を行う団体が開設または書き換えをするホームページに、その選挙区の特定候補者の氏名または氏名類推事項が記載されている場合には公職選挙法第201条の13違反となります。
立候補に向けての決意などは、選挙運動性のある文言とされ違反となります。

http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/senkyo/html.file/senkyoundo_top.htm

これを読んでいる限りでは選挙運動の主体は「政党その他の政治活動を行う団体」に限定されており、一般市民のブログは対象外のような感じがする。

規制されるホームページは候補者と「政党その他の政治活動を行う団体」が運営するものに限られるのではなかろうか?一般市民のホームページまで規制してしまうと憲法でいう「言論の自由」にひっかかるのではないか?

総務省はWEBページ、ブログ、電子メールも文書図画にあたると解釈し、なおかつ、WEBの更新については新しい部分だけでなく過去のものも一体のものとして頒布・掲示したことにあたると解しているため、同省は「候補者は選挙期間中WEBサイトを更新できない」という立場をとっている。電子メールについては、内部の事務連絡に使用するのは問題ないが、不特定または多数に投票依頼を行うことは文書図画の頒布にあたると解している。(政治家がメルマガを発行し続けることについての見解は不明。) このため、現在は総務省の見解を尊重すると、選挙期間中インターネットを利用した選挙活動(ネット選挙)を行うことが出来ない。ただし、この解釈は一度も司法の審判を受けていないため、社会的に定着しきっているとは言えず、総務省・選管とインターネットを使用して選挙運動を行いたい候補者・市民との間で「両すくみ」のような状態になっている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E8%81%B7%E9%81%B8%E6%8C%99%E6%B3%95

「候補者は選挙期間中WEBサイトを更新できない」のは分かるが、一般個人のブログ・ホームページはどうなのか?

インターネットは人類が知らなかったメディアなので取扱は難しい。公職選挙法は候補者や政党が選挙運動の中心にあり放送と通信がクリアに分けられていて、NHKの政見放送しか無かった時代のものである。

http://www.soumu.go.jp/singi/it_senkyo.html

つまり、公職選挙法は個人のブログについては想定外の法律ということだ。
法が整備される以前の状態が放置されているというのが現状なわけで、各自の判断で行うしかないようだ。

総務省が出したのはあくまで見解であって、法的拘束力は無い。またこれまで逮捕された人はいない。候補者・各陣営に関してさえそうである。個人が発信力を持つということを想定していないのである。

参考http://zhubanyu.iza.ne.jp/blog/entry/141318

公職選挙法が対象としているのは被選挙者とその支援者が行う選挙運動であって、選挙する側からの意見ではないと思われる。

したがって一般ブロガーはとりしまりの蚊帳の外というのが個人的見解だ。心配すべきはむしろ名誉毀損とかのほうではないか?

不謹慎なことをいえば、何かで裁判になればネットと選挙に関する法整備のきっかけになるかもしれない。

追記
法的拘束力が無いのをいいことに自民党と民主党は公示後にもHPの更新を行ったそうだ。
http://onsen-kabumasa.cocolog-nifty.com/okirakunikki/2007/07/hp_20cd.html

結論、無法状態ですからやったもん勝ちのようです。

罪刑法定主義 ざいけいほうていしゅぎ
いかなる行為が犯罪となるか、それにいかなる刑罰が科せられるかは既定の法律によってのみ定められるとする主義。刑罰権の恣意(しい)的な行使を防ぐ人権保障の表れで、近代自由主義刑法の基本原則。

三省堂提供「大辞林 第二版」より


念のため公選法146条に引っかかるという説もあります。
http://70205220.at.webry.info/200707/article_12.html
裁判所が総務省と同じくHPを文書図画とみなすかどうかは未知数で判例もありません。
ブログを個人で運営するメディアと考えると148条で問題なしとなります。

公職選挙法第148条
「新聞紙、雑誌の報道及び評論等の自由」を定め、「新聞紙(これに類する通信類を含む)又は雑誌が、選挙に関し、報道及び評論を掲載するの自由を妨げるものではない」

新聞・雑誌がOKならブログもOKの可能性大と思えます。


posted by アマサ at 11:39| 熊本 ☔| Comment(0) | TrackBack(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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