2005年06月08日

ジャック・マイヨール(1927〜2001)

イルカというと、やはりこの人。伝説のフリーダイバー。
いまだになんで自殺なんかしたのか分からない。TVで見た陽気に沖縄でカチャーシーを踊る映像がまだ目に焼きついている。個人的には、うつ病にかかっていたことを周囲も本人も気づかなかったことによる「事故」だったと考えている。

1927年4月1日
上海のフランス租界に住む建築技師ローレン・マイヨールと妻マルセーユの間に次男として誕生。

 マイヨール一家は、毎年、日本の唐津で夏休みを過ごした。この海で6歳の時にはじめて素潜りを経験し、生涯の『心のガイド』となるイルカに出会う。

その後、父の故郷のマルセイユで過ごすが、高校卒業と同時に飛び出し、北極でエスキモーと共に暮らすなど、世界中を旅して回る。

1960年代初頭、ジャックはカリブ海に浮かぶケイコス諸島に小さな漁師小屋を構え、ロブスターを捕ったり、トレジャーハンターの手伝いをしながら、そこで毎日潜水の鍛練を重ね、素潜りで深さ30mまで行ける有能なダイバーとなっていた。

 そんな時、マイアミ水族館でイルカのクラウンと運命的な出会いをする。水族館で働きつつ、毎日時間が許す限り、クラウンと一緒に泳ぐ。

 「彼女は本当にたくさんのことを教えてくれたよ。」

映画グランブルーにもこのシーンはあるが、人とイルカは本当にコミュニケーション可能なような気がしてくる。

ヨガの呼吸法によって心拍数を落とせば閉息時間が延び、イルカたちのようにもっと長く息を止められるようになると考え、ヨガをマスターする。

 その頃、たまたまジャックの素潜りを見たヴィクトールという水中カメラマンが、世界記録への挑戦を勧める。そしてこの日から6カ月ジャックは本格的に潜水のトレーニングをする。

 1966年6月、ジャックはバハマのフリーポートで水深60mの閉息潜水に成功し、いきなり世界記録でセンセーショナルなデビューを果す。

それまでの記録は、エンゾ・マヨルカの54mだった。
ジャン・レノが演じていたグラン・ブルーのエンゾはこの人。

記録更新は熾烈を極め、同年の11月には、そのエンゾが水深62m
翌年にはロバート・クロフトが水深66m、
ジャックが70m、クロフトが73m、エンゾが74mと三つ巴の戦いが続き、クロフトの引退後、ジャックとエンゾの一騎打ちとなる。

1975年にエンゾが引退、その後はジャックひとりでの記録挑戦が続いた。

1976年、ジャックは、科学者たちが絶対に不可能と断言していた水深100mの壁を、ついに破る。

1983年には水深105mを達成。以後6年間、この公式世界記録は破られなかった。
ジャックはイルカと同じように潜水すると心拍数が減少したらしく、潜水三分後には40回/分と半分に落ちていたらしい。その結果水深3メートルのプールに四分九秒ももぐっていられたという。
これが体質なのか、ヨガの訓練の結果なのかはよく分からない。

 その後、標高4650mのハクラコカ湖での閉息潜水実験をはじめ、数々の実験を自らの肉体を呈して参加。さらに水中出産や乳幼児の潜水訓練といった分野にも積極的にかかわった。また多くの若いダイバー達を育てた。

 1988年には、ジャックをモデルにしたフランス映画『グランブルー』が公開され、大ヒット。著書『イルカと、海へ還る日』や『ホモ・ドルフィナス(イルカ人間)』も出版された。

しかし、グラン・ブルー以降、ジャックの心は病んでいき、孤独と絶望を訴え、2001年12月22日、74歳で自らの命を絶った。
多くの人に愛され、尊敬されていた男が何故、孤独と絶望の淵に追い込まれていったのかは謎のままである。
最近、彼の兄による、ジャックの死の真相をさぐる本が出た。

「マイヨール、イルカと海へ還る」
ピエール・マイヨール (著), 岡田 好江 (翻訳) 講談社
     
その他ジャック・マイヨールの本

海の人々からの遺産
ジャック マイヨール (著), Jacques Mayol (原著)

海底遺跡をバハマと沖縄与那国島にたずね、ポリネシア・マルケサス諸島の遺跡と比較することで、古代環太平洋文明とその担い手だった人々について検証。海・地球・人類への思いが語られている。

「イルカと、海へ還る日」ジャック マイヨール (著)
今となっては懐かしい映画「グラン・ブルー」の世界。

「海の記憶を求めて」 ジャック マイヨール (著)
海底調査をもとに兄ピエールとともに人類の起源や太古の人々と海との関わりを検証。地球の歴史をたどり、人類のあるべき姿を考察。



posted by アマサ at 19:05| 熊本 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | イルカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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