木綿豆腐の一種だが、本土の木綿豆腐のように水にさらした状態で売られているのではなく、箱入りである。堅くてでかい。本土にも石割豆腐と呼ばれる固い豆腐が、佐賀県の神集島や岐阜の白川郷などにわずかに残っいるが、沖縄では固いのが普通である。大きさも本土の豆腐は一丁300グラム程度だが沖縄の1丁1キロほどもある豆腐は最重量級である。栄養価も抜群で、タンパク質は本土の豆腐の1.3倍、また、リン、鉄、ナトリウム、カリウム、ビタミンB1、B2も多く含まれる。
本土の豆腐の製法は「煮しぼり法」。豆乳を煮た後に漉し、おからと豆乳にわけ、ニガリを加えて箱に入れて固める。
島豆腐は「生しぼり法」豆乳とおからを先に分けてから煮る。豆乳が煮えたらニガリをいれ、固まりかけたら木箱に入れて重しをしながら水気を抜いて押し固める。
本土の豆腐は奈良時代に寺院食としてはじまり、沖縄の豆腐は中国との交易が始まった14世紀以降に、冊封使と随行してきた料理人たちにより伝わったとされている。沖縄は暑く、なんでも火を通す習慣があり、揚げたり、炒めたりすることが多いため、独特の固さのものを作るようになった。